紅茶が花粉症などのアレルギーを抑制する理由とは、含まれている「カテキン」という成分の働きによるものです。
美味しい紅茶で花粉症などのアレルギー症状を抑えることができるなんて、嬉しい限りですよね。

この記事では、紅茶がアレルギーを抑制するメカニズムとあわせて、花粉症シーズンには避けたい飲み物についてもご紹介します。

紅茶のカテキンとは？

紅茶に含まれるカテキンとはポリフェノールの一種であり、渋みの主成分となっています。
紅茶に含まれるカテキンの量は12～20％ほどで、紅茶の風味を作ったり、きれいな水色を作り出したりしているのです。

主なカテキンとしてはエピカテキン、エピガロカテキン、エピカテキンガレート、エピガロカテキンガレートなどがあります。
これらのカテキンは、紅茶の味や香りの源となるだけでなく、強力な抗酸化作用を持つことから健康効果も期待されているのです。

紅茶がアレルギーを抑制するメカニズム

紅茶がアレルギーを抑制するメカニズムには、下記のようなものが考えられています。
1．抗酸化作用
2．免疫調節作用
3．抗炎症作用

1．抗酸化作用

紅茶に含まれるカテキンというポリフェノール成分は、強力な抗酸化作用を持っています。
抗酸化作用とは体内で生じた酸化反応を抑制する作用のことで、炎症や組織損傷を軽減することができます。
この作用により、花粉症などのアレルギー反応に伴う炎症が緩和される可能性があるのです。

2．免疫調節作用

紅茶のカテキンは、免疫系に影響を与えることが知られています。
免疫細胞は体内の異物や病原体に対して防御反応を行いますが、この時に過剰な免疫反応が起こると、自己組織を攻撃する自己免疫疾患やアレルギー反応などが起こる可能性があります。

しかし、紅茶に含まれる特定のカテキン成分には免疫細胞の活性化を調節し、過剰な免疫反応を抑制する働きがあるので、アレルギー反応が適切に制御され、アレルギー症状が軽減される可能性があるのです。

3．抗炎症作用

紅茶に含まれるカテキンは、抗炎症作用を持つことでも知られています。
花粉症などのアレルギー症状が悪化する原因の一つは、炎症反応によるもの。
しかしカテキンの抗炎症作用によって、アレルギー反応の症状が和らぐ可能性があると言われているのです。

これらの理由から、紅茶にはアレルギーを抑制する効果があるとされています。
ただし、個々の体質やアレルギーの種類によって効果は異なるため、アレルギー対策として紅茶を取り入れたい場合は医師に相談することをおすすめします。

花粉症シーズンには避けたい飲み物

花粉症シーズンには避けたい飲み物とは、アルコール類や牛乳です。
日常的に飲んでいる方も少なくないと思いますが、これらには花粉によるアレルギー症状を悪化させる可能性があるのです。
その理由を詳しくご紹介していきます。

アルコール類

アルコール類が花粉症などのアレルギーに良くない理由は、以下のような点が挙げられます。

1．ヒスタミンによる影響
ビールなどの多くのアルコール類には、ヒスタミンが含まれています。
ヒスタミンとは、アレルギー反応を引き起こす物質であり、鼻づまりやくしゃみ、かゆみなどの症状を誘発してしまうと言われています。

また、アルコールを代謝する過程で生成されるアセトアルデヒドによっても、ヒスタミンが放出されアレルギー、アレルギー症状を悪化させてしまうのです。

2．血管拡張
アルコールには血管を拡張し、粘膜を過敏にする作用があります。
血管が拡張することによって、鼻や目の粘膜が腫れやすくなり、くしゃみや鼻づまりといったアレルギー反応が悪化する可能性があるのです。

3．免疫抑制作用
過度な飲酒は免疫機能を低下させてしまいます。
なぜなら、お酒を飲み過ぎると肝臓がアルコールを分解しきれなくなって肝機能が低下し、免疫システムに必要な栄養素などを体内に供給しにくくなるからです。
免疫機能が低下すると、アレルギー反応の制御が難しくなり、症状が悪化する恐れがあるでしょう。

牛乳

健康に良いイメージのある牛乳も、花粉症を悪化させる可能性があると言われています。
牛乳と花粉症の関係を示す科学的根拠はありませんが、牛乳や乳製品の摂取をやめると花粉症が改善するケースもあるようです。

毎年花粉によるアレルギー症状にお悩みの方は、これらの飲み物を控えてみると症状が軽くなるかもしれません。

まとめ

今回は、紅茶がアレルギーを抑制するメカニズムとあわせて、花粉症シーズンには避けたい飲み物についてもご紹介しました。
アレルギー抑制効果が期待できる紅茶で、花粉症シーズンを美味しく乗り切りましょう。

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